第1回横浜歯科漢方勉強会 症例報告①
日立製作所日立横浜病院歯科口腔外科
品川 隆
一次性シェーグレン症候群患者の口内炎に対して黄連湯が奏効した一例
患者は66歳女性。身長154cmm、体重57kg。甲状腺腫瘍、大腸がん、胆嚢摘出の既往があり、現症として肝障害があり内科よりウルソR処方。当科には舌のピリピリ感を主訴に来院。口腔乾燥感があり不定期に口内炎が出現。口腔カンジダ検査陰性。血圧160/100と高く軽度腹部の不快感があった。内科精査を依頼し、テノーミンRが追加処方された。
当科ではドライマウスについて精査し、リウマチ等の他の膠原病を合併しない一次性(原発性)シェーグレン症候群と診断した。治療として、生活指導、唾液腺マッサージ、口腔顎顔面筋機能訓練がおこなわれ、保湿剤、含嗽剤、口腔乾燥改善薬等の投与がおこなわれた。口内炎に対しては黄連湯が処方され、効果があったと思われるので報告する。
2012年10月18日
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